ワイズパーソナルジム代表の義田です。
2月になりましたがまだまだ寒い季節ですね!
夏の仕上がりに向けて、増量期を設けて筋肥大(バルクアップ)を狙っている人が多い季節でもあります!
筋肥大の停滞とその打破方法について
正しいフォームを維持しながら徐々に挙上重量を上げていくことがバルクアップトレーニングの王道です。
しかし、無限に挙上重量が増え続けることはなく、何処かのタイミングで停滞します。
バルクアップ期では、十分な栄養やカロリーを摂取してトレーニングしているはずなのに何故停滞してしまうのでしょうか?
今回は、筋肉成長のメカニズム→停滞の原因→停滞打破プログラムについて の順番に説明していきます。
筋肉成長のメカニズムについて
まず、なぜトレーニングをすると筋肉が成長するのかを簡単に説明します。
筋肉は「ストレスへの適応反応」によって成長していきます。
ここで言うストレスとは、「物理的なストレス」と「化学的なストレス」の2つになります。
物理的なストレスとは、バーベルやマシンなどの負荷が筋肉へ与える刺激になります。
物理的なストレスはエキセントリック(筋肉が伸びる動作)な刺激が重要になります。
ベンチプレスであれば、比較的高重量のセットで、姿勢は適度に胸を張った姿勢のままゆっくりとバーベルを降ろしてきて胸の筋繊維をブチブチ破壊させるイメージです(笑)
化学的なストレスとは、血中の酸素濃度の低下や疲労物質である乳酸が溜まった状態のことです。
化学的なストレスは、コンセントリック(筋肉が縮む動作)が重要です。
比較的低重量高回数で、スクワットであれば十分に膝を伸ばさず(ノンロック)屈伸運動を繰り返す形になります。
焼け付くような痛みが化学的なストレスの特徴です(笑)
特に、筋肥大や筋出力向上においては物理的なストレスの重要度が高いです。
トレーニングの刺激のマンネリ化が停滞の原因
となるとストレス(=刺激)のマンネリ化(慣れ)が停滞の原因だということは想像に難くないはずです。
刺激を変えてマンネリ化を無くすことが停滞打破の秘訣になります!
刺激の変え方としては、
・トレーニング種目を変える
・トレーニングプログラム(部位分割)を変える
・挙上重量と反復回数を変える
・インターバルを変える
ことが考えられますが、トレーニング種目やプログラムをコロコロと変えるのはフォームの習熟度や、トレーニングの習慣などがあるのであまりおススメしません。
インターバルはバルクアップ期では上半身3分、下半身5分以上設けた方が筋肉の成長にはベスト※注1ですのでそこも変える必要はないと考えます。
となると、挙上重量と反復回数を変化させることがおススメです。
停滞打破トレーニングプログラムの例
では、A君のベンチプレスを例に刺激のマンネリ化を打破するトレーニングプログラムを考えてみます。
A君はベンチプレスを週1回実施して、メインセット60kg10回を3セット※1出来る実力があったとします。
※1 セット数に関しては、十分追い込むことが出来れば1~2セットでも十分筋肥大効果があるという検証結果※注2があるので、3セット目が筋疲労によって極端に反復回数が落ちる場合は2セットまでに留めておくのも良いでしょう。
メインセットの最終セットでは、追い込みテクニックのレストポーズ※を入れると効果的です。
※詳細は「限界まで自分を追い込むことができるトレーニングテクニックとは」を参照ください。
A君を例に流れを説明します。
1.メインセットを60kg10回からスタートして、毎週+2.5kgづつ重量を増やします。
反復回数はそのままで挙上重量が増えていければ順調に成長しています。
A君は順調に70kg10回まで出来たとします。
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2.ある段階から、たとえば8回しか出来ないときが来るかもしれませんが、そのまま毎週の増加重量を増やしていきます。
重量を増やすごとに、8回が6回に、4回に、3回にと反復回数が減っていくでしょう。
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3.反復回数3回の時点と同じ重量で2週間トレーニングを実施し、反復回数などに変化がない場合は停滞と判断します。
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4.そこから2週間程度、反復回数10回の重量の約60%の重量で20~30回を3セット実施します。
(A君の場合は70kg10回できたので、42.5kgを20~30回3セットを実施します)
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メインセット70kg10回からスタートして1.と同じ流れで再スタートする。
この流れで実施します。
A君のベンチプレストレーニング実施時の場合をシミュレーションします。
スタート時:60kg10回 毎週+2.5kg増加させる
4週目:70kg10回 までは普通に実施できた
5週目:72.5kg8回 までは出来た(とします)
6週目:75kg7回
7週目:77.5kg5回
8週目:80kg3回
9週目:80kg3回
10週目:80kg3回 ここで停滞と判断して低負荷高回数に移行します
11週目:42.5kg20~30回
12週目:42.5kg20~30回
13週目:70kg10回から再スタート
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まとめ
このように、同じ種目でも挙上重量や反復回数のみを変化させて刺激を変化させ停滞を打破することができます。
この方法のメリットとしては、種目や部位分割などトレーニングプログラムを変えなくて良いので、今までの慣れた種目やトレーニング日程で刺激の変化を付けることができ、導入しやすい点があげられます。
是非、筋肉へのアプローチ方法を定期的に変えて、停滞なく賢く筋肥大や筋出力向上を目指していきましょう!
参考文献:
注1:Associations of exercise-induced hormone profiles and gains in strength and hypertrophy in a large cohort after weight training
Eur J Appl Physiol. 2012 Jul;112(7):2693-702. doi: 10.1007/s00421-011-2246-z. Epub 2011 Nov 22.
注2:Strength training. Single versus multiple sets.
Sports Med. 1998 Aug;26(2):73-84.
当ジムでは機能解剖学に基づいたトレーニングと栄養学に基づいた食事指導、目標達成のためのメンタルコントロールをトレーナーとマンツーマンで実施して指導致しますので、挫折なくしっかりと結果を出せていきます!
カッコ良くボディメイク、またはスポーツパフォーマンス向上のお手伝いが出来ればと思います!
この他にも、トレーニングや食事に関する疑問や質問がありましたら、是非一度私のジムの体験トレーニングやカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
より詳細な情報、身体の使い方について指導させて頂きます。
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