ワイズパーソナルジム代表/パワーフィットスタジオZEROオーナーの義田です。

パーソナルトレーナーという職業を長く実施していると、お客様や友人から色々と質問をされます。
運動生理学、栄養学、機能解剖学の知識、更に現場の経験も踏まえて、それらの観点から質問に答えるコーナーを設けました!
今回は皆さまの関心の高い”ダイエットにおける優先順位”をランキング形式で説明します。
この記事を参考にして、まずは何から実施すべきかを明確にしましょう!

ダイエットにおける優先順位ランキングコーナー

ダイエットにおいて、有酸素運動をやればいいのか、食事を減らせばいいのか、筋トレをやればいいのか・・・。
はたまた、サプリメント類を摂った方がいいのか、食事なら食物繊維が大事なのか?
情報が氾濫する世の中だからこそ、何から手を付ければいいのか分からなくなってしまいます。

そんなあなたに向けて、今回はダイエットにおける優先順位を付けることにより、まず何から実施すれば良いのかを明確にしていきます。

1位:まずは悪い習慣を辞めましょう!

運動をする、サプリメント類で良い栄養を摂るなど、良い習慣を始める前にまずは悪い習慣を正すことが大切です。

例えば、毎日晩酌を習慣化していて、仮に日本酒2合と柿の種1パックを召し上がっていた場合を想定しましょう。
日本酒2合で400Kcal、柿の種1パックで150Kcalとなり計550Kcalになります。
1ヶ月間で16500Kcalとなり、体脂肪量で2.3㎏にもなります。
(晩酌無しで体重をキープしていた場合、毎日の晩酌によって毎月+2.3㎏体脂肪で体重が増えてしまう計算です。)
この1日550Kcalという余剰カロリーを消費するために必要な運動は、体重70㎏の男性の場合以下の通りになります。
・ランニング時速8㎞ペース:55分間
・低強度な筋トレ:130分間
・高強度な筋トレ:70分間
これらの運動を毎日実施することになりますが、意外にも食事から摂取した余剰カロリーを運動で消費するのは大変なのです・・・。
よって、まずは心当たりのある悪い習慣から辞めることから始めましょう!
辞めるだけなので、何かを始めるよりも余裕なはずです。

晩酌を運動で挽回するのは意外と大変・・・

参考文献:ランニングの消費カロリーの計算サイト↓

https://keisan.casio.jp/exec/system/1536633800

参考文献:筋トレの消費カロリーの計算サイト↓

https://keisan.casio.jp/exec/system/1536638935

2位:生活習慣の改善、特に食事から改善しましょう!

悪い習慣を辞めたら、次に生活習慣を見直していきましょう。
生活習慣は、食事、睡眠がまず考えられます。
中でも食事の優先順位が高く、まずはそこから見直すことがダイエットの結果へ直結します。
しかしながら、睡眠もダイエットホルモンであるレプチンの分泌に関わってきたり、脂肪を燃焼し筋肉を付ける成長ホルモンやテストステロンの分泌にも関わるため、一日7~8時間の睡眠を推奨します。
まとまった睡眠時間確保が難しい場合、昼寝(~30分程度)をうまく取り入れられると睡眠不足解消に繋がります。

睡眠
食事が一番大切、だが睡眠も大切

参考文献:食欲調整ホルモン(レプチン、グレリン)と睡眠時間・睡眠の質との関係

https://hirosaki.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=4136&item_no=1&page_id=13&block_id=33

参考文献:睡眠時間と成長ホルモンの分泌量

https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=8215

3位:食事はまずは総摂取カロリー、次にPFCバランス

食事でまず意識することは1日における総摂取カロリーになります。
単純に摂食<消費のカロリーバランスであれば痩せることになります。
朝から夕食までのボリュームは、昼>朝>夕が理想的ですが、総摂取カロリーをまず意識しましょう。
この1日における総摂取カロリーに関しては1週間の平均値を意識すると良いのですが、ダイエット初心者は1日1日の摂取カロリーに右往左往する傾向があります。
たとえ飲み会などで1日の摂取カロリーが多くなってしまっても、他の6日間でカバー出来れば良いという柔軟な思考が大切です。
アプリなどで日々の摂取カロリーを管理すると1週間を通しての平均値も算出できるため、ダイエット初心者はアプリで食事管理することをおススメします。

バルクアップ
最近では無料で使える食事管理アプリが出ているので活用するのもおススメです!

次に、PFCバランスとはP:Protainタンパク質 F:Fat脂質 C:Carbo糖質になります。
これらを三大栄養素ともいい、この三大栄養素のバランスが大切になります。

タンパク質は肉、魚、卵、大豆、乳製品などに含まれて、筋肉を含めあらゆる身体の構成材料となります。
1gあたり4Kcalのエネルギーになりますが、DIT(食事誘発性熱産生:食材を消化吸収する際に熱としてエネルギー利用される)は約30%にもなり、太りにくい栄養素と言えます。
ちなみに脂質は約4%、糖質は約6%となります。
後述する酵素の材料にもなり、身体の活動を支える欠かせない栄養素となります。

脂質はタンパク源に伴って含まれています。
脂質がとくに多い物はバター、マーガリン、アボカド、ココナッツなど。
食材以外ではオリーブオイルや亜麻仁油などの油にも含まれています。
1gあたり9Kcalのエネルギーになり、栄養素の中で最もハイカロリーな栄養素となります。
エネルギー利用される以外に、細胞膜の材料になり、成長ホルモンやテストステロンといったホルモンの材料にもなりますので、ダイエットとは言え制限しすぎないように注意しましょう。

糖質は米、パン、麺類、イモ類といった主食、砂糖など調味料や飲み物にも含まれています。
1gあたり4Kcalのエネルギーになり、最もエネルギー利用されやすい栄養素です。
脂質と同様に過剰摂取すれば肥満の原因になりますが、筋分解されやすい運動中に糖質を補給すると筋分解防止に繋がります。
また、糖質を摂取すると分泌されるインスリンは筋肥大効果が強いとされていますので、トレーニング後に糖質を摂取することで筋肥大に繋がるでしょう。

三大栄養素の解説が長くなりましたが、ダイエットにおいてはタンパク質を十分に摂取した上での糖質制限もしくは低脂質食がオススメです。
糖質制限であればPFCバランスは3:6:1(3割がタンパク質、6割が脂質、1割が糖質という内訳です)
低脂質であれば3:1:6(3割がタンパク質、1割が脂質、6割が糖質という内訳です)
なぜ、脂質と糖質の両方を制限してはいけないのか、は過去記事「パーソナルトレーナーがダイエットに関する悩みに解答してみた~導入と食事編~」を参照してください。

総摂取カロリーやPFCバランスなどを管理する食事管理アプリはこちらがオススメ↓

MyFitnessPal

4位:運動習慣として筋トレから始めましょう!

ダイエット時の運動といえばジョギングなどの有酸素運動をイメージします。
確かに有酸素運動は、脂質をエネルギー利用する運動であり一見するとダイエットに有用に見えます。
しかし、長期的な目線で見ると、筋肉の遅筋化と筋肉内のUCP減少によって代謝が低下します。
ですので、ダイエットの運動においては筋トレを優先的に実施して、不足する運動量を有酸素運動によって補完するイメージです。
とくにデスクワーカーやリモートワーカーは筋トレと有酸素運動の両方を実施しましょう。

筋トレで優先すべき部位は、脚(前ももと裏もも)、お尻、肩、胸、背中、二の腕になります。
種目としてはスクワット、デットリフト、ショルダープレス、ベンチプレス、チンニングなどになります。

パワーリフティング
見よ!BIG3(スクワット、ベンチプレス、デットリフト)を極めたこの身体を!

気になる方は過去記事ダイエットにおいて筋トレが最強な理由についてを一読ください。

https://power-fit-studio-zero.com/chx55119/diet-training/

5位:ビタミンミネラル、食物繊維、水の摂取も意識しよう!

悪い習慣を辞め、食事のボリュームとPFCバランスがしっかりとでき、睡眠時間も確保し、筋トレや有酸素運動などを習慣化できたら栄養素の細かいところも改善していきましょう。
三大栄養素はタンパク質、脂質、糖質
五大栄養素は上記に追加してビタミン、ミネラル
七大栄養素は上記に追加して食物繊維、水(または抗酸化物質)になります。

体内の酵素はタンパク質(主酵素)+ビタミン(補酵素)+ミネラル(主因子)によって構成され、この酵素は身体のあらゆる化学変化の触媒となる重要な物質です。
身体の化学変化としては呼吸、新陳代謝、消化など多数に及びますが、脂肪燃焼や筋肥大も当然のことながら酵素の働きが重要です。
ビタミンは野菜、果物、精製されていない穀物、レバーなどの臓物類、肉、魚(とくに刺身など生魚)などに含まれています。
ミネラルは海藻類、野菜、精製されていない穀物、小魚などに含まれています。

このビタミンやミネラルの摂取を意識すると、精製されていない穀物(玄米や雑穀米、オートミール、蕎麦など)を主食にすることと、野菜や海藻類、小魚類なども意識して摂取しましょう。
それでも、十分なビタミンとミネラルの摂取は難しく、マルチビタミンミネラルなどのサプリメントを活用することをオススメします。

野菜
↑一日に必要な野菜、これは中々大変・・・。

筆者オススメのマルチビタミンミネラル↓

参考文献:日本食品分析センター 酵素の基礎知識 ~酵素の利用と活性測定法~

https://www.jfrl.or.jp/storage/file/news_vol5_no3.pdf

食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられます。
水溶性食物繊維は、小腸での栄養素の吸収の速度を緩やかにし、結果的に食後の血糖値の上昇を抑える効果を期待できます。
また、コレステロールやナトリウム(塩分)を吸着し体外に排出することで、血中のコレステロール値の低下や高血圧の予防の効果を期待できます。
果物や野菜、海藻類などといったヌメヌメした物に含まれており、ペクチン・グルコマンナン・アルギン酸・アガロース・アガロペクチン・ポリデキストロース・カラギーナンなどになります。

不溶性食物繊維は水分を吸収して便の容積を増やし、結果的に大腸が刺激され、排便がスムーズになります。
また、有害物質を吸着させて便と一緒に体外に排出するため、腸内を綺麗にして大腸がんのリスク低下を期待できます。
果物や野菜など、とくにシャキシャキとした物に含まれており、セルロース・ヘミセルロース・キトサン・キチンなどになります。

ダイエット中はとくに水溶性食物繊維をサプリメントで補給すると良いでしょう。

筆者オススメの水溶性食物繊維サプリメント↓

参考文献:厚生労働省 食物繊維 – e-ヘルスネット – 厚生労働省

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html#:~:text=%E9%A3%9F%E7%89%A9%E7%B9%8A%E7%B6%AD%E3%81%AF%E3%80%81%E4%BE%BF%E9%80%9A%E3%82%92,%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E3%81%8C%E6%9C%9F%E5%BE%85%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

水は主に血液中に溶けて働きます。
血液は、身体の隅々まで酸素や栄養、ホルモンなどを運ぶという重要な役割を担っていると同時に、老廃物や過剰な物質を運び出し、体外に排泄するという大切な役割もあります。
水を十分に摂取することで新陳代謝が活発になり、ダイエットに有用とされています。
目安として1日の摂取量は男性:2L以上 女性:1.5L以上を推奨します(腎機能に問題のある方は医師と相談した上で水分摂取量を決めてください)。

まとめ

今回のことをまとめると、ダイエットの優先順位は
1位:まずは悪い習慣を辞めることから
2位:運動よりも先に食事を改善する
3位:総摂取カロリーとPFCバランス
4位:運動は筋トレを優先し、次に有酸素運動
5位:ビタミン、ミネラル、食物繊維、水も意識

になります。

是非、この記事を参考にして、ダイエットの優先順位の高い項目から実施しましょう。
いきなり全て完璧に!は難しいので、まずは自分のできることから実施して成果を感じましょう。
成果を感じてやる気が高まってきたら次の項目を意識していきましょう!

トレーニングの原則には”意識性”というのがあり、目的ややる意味を理解することでパフォーマンスが向上するとされています。
ダイエットは根性も大切ですが、理論武装もして両面性を持って取り組んでいきましょう!

以上になります!

image

当ジムでは機能解剖学に基づいたトレーニングと栄養学に基づいた食事指導、目標達成のためのメンタルコントロールをトレーナーとマンツーマンで実施して指導致しますので、挫折なくしっかりと結果を出せていきます!

カッコ良くボディメイク、またはスポーツパフォーマンス向上のお手伝いが出来ればと思います! この他にも、トレーニングや食事に関する疑問や質問がありましたら、是非一度私のジムの体験トレーニングやカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。 より詳細な情報、身体の使い方について指導させて頂きます。 引き続き、身体作りに必要な情報を掲載致しますのでよろしくお願い致します!

杉並区の京王井の頭線西永福、浜田山が活動拠点になります。

↓当ブログの記事に質問、お問合せ↓質問相談ボタン

                ↓ワイズパーソナルジム の無料カウンセリング体験トレーニングのお申し込み

↓パワーフィットスタジオZEROのホームページ

フィットネスジム

↓記事が役立つだとと思ったらクリックお願いします!↓
 

「超理論超実践派トレーナー」 義田 大峰 (職業:パーソナルトレーナー兼フィットネスジム経営) 科学的根拠に沿った「無駄な辛さやリバウンド無し!」のメソッドを掲げ、500人を超えるお客様をサポート。 自身もボディメイク、パワーリフティング、空手やキックボクシングの競技で活躍する。 ワイジング株式会社 代表取締役 ワイズパーソナルジム(西永福)代表 パワーフィットスタジオZERO(浜田山)代表 日本タイ古式マッサージ協会プロセラピスト認定資格 全世界空手道連盟新極真会初段 指導員経験あり 全中部フルコンタクト空手選手権大会一般上級の部 3位 東京都パワーリフティング協会理事 2022年東京都パワーリフティング83kg級優勝 2022年東京都ベンチプレス大会83㎏級優勝 自身が120kgから70kgに減量に成功したことや、柔道、空手、パワーリフティングなどの競技経験をきっかけにフィットネス業界に入る。 RIZAP(ライザップ)株式会社に入社。 その後独立し、ワイズパーソナルジムを設立し、パーソナルトレーナーとしてボディメイクやスポーツ選手に対して指導、セミナー主催、フィットネス事業とそのコンサルティングなどを行っている。 【ワイズパーソナルジム】 東京都杉並区大宮2-7-4 京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分 【パワーフィットスタジオZERO】 東京都杉並区高井戸東3-14-16 京王井の頭線 浜田山駅から徒歩5分