ワイズパーソナルジム代表/パワーフィットスタジオZEROオーナーの義田です。

このご時世、免疫力を高めたい!
トレーニングすると体調崩しやすいから、どうにかしたい!

このように悩んでいませんか?
昨今この状況下ですと、より免疫力にはシビアになりがちです。

今回は”免疫力”を深掘りして、免疫力を高めるための習慣を提案してます。

結論としては、自然免疫の力を高めること
肥満の解消必要な栄養素の摂取適度な運動睡眠時間の確保深酒を避けるよく笑って心理的なストレスを減らす、これらのことが大切になります。

それでは個々を深掘りしましょう!

免疫力とは何か?

免疫とは、ウイルスや細菌などの病原体から身体を防御したり、身体の中の老廃物や死んだ細胞、発生したがん細胞を処分し、または傷ついた組織があればそれを修復する働きのことを指します。
後天的(生後に)に獲得する免疫として、ウイルス性の病気に一度感染して回復すると、体内に抗体ができ同じ病気にかかりにくくなりますが、これも免疫の役割になります。

免疫には主に”自然免疫”と”獲得免疫”の2種類にあります。
自然免疫:自然免疫は、免疫細胞が自分と異物を認識することで、異物である病原体をいち早く認識し、攻撃することで病原菌の排除を行います。
具体的には、マクロファージや好中球といった免疫細胞が病原体を食べることで処理してくれます。

獲得免疫:免疫には一度侵入した病原体の情報を記憶し、再び侵入された時に早く対処できるよう学習することができ、これを獲得免疫と呼びます。
一度かかったことのある病気にかかりにくいのは、この獲得免疫が抗体を作ることで、細菌やウイルスなどを処理してくれているためです。

イメージとしては、基本的に自然免疫であらゆる病原体の侵入を防ぎます
仮にその防御を破られて病原体に侵入され病気になった場合、次回からは強力な獲得免疫にてその病原体から防御しようとする二段構えとなります。
風邪や病気にかかってしんどい思いをしたくない場合は自然免疫の力を高く保つことが大切になるでしょう!

免疫力を高める要素について

論文ベースで根拠のある内容としては、肥満の解消、必要な栄養素の摂取、適度な運動、睡眠時間の確保、深酒を避ける、よく笑って心理的なストレスを減らす、これらのことが免疫力を高めるために必要になります。
では、それぞれ解説していきましょう。

肥満の解消

肥満によって免疫力が低下することが研究結果で示唆されました。

マウスを用いた実験によって肥満によって脂肪細胞から分泌されるホルモン「アディポネクチン」が不足します。
アディポネクチンの不足によって、骨髄で白血球の一種である顆粒球の増殖に異常が生じ、感染の重症化に繋がるという結果がありました。
肥満に伴う代謝異常と造血・免疫異常の関連を、マウスを用いて分子レベルで明らかにした点で、大変重要なものです。
参考文献:肥満によって感染が重症化する仕組み 東京大学大学院医学部

結論として、肥満の解消が免疫力を高めることに繋がるのです。
肥満の定義はBMI(身長と体重の比率)25以上。
体脂肪率は男性20%~女性30%~軽度肥満、それ以降は男性25%~女性35%~中等度肥満、男性30%~女性40%~重度肥満と定義されます。
ウェストは男性85㎝以上女性90㎝以上があります。
正直のところBMIはバキバキで筋骨隆々のボディビルダーでも高くなってしまいますので、体脂肪率とウェストで判断すると良いと個人的に考えております。
肥満に心当たりのある方は、体脂肪率とウェストの数値を元にダイエットに励むと良いでしょう!

筆者も元々100㎏越えの超肥満体でした!

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必要な栄養素の摂取

免疫力を高めるための栄養素として、抗酸化物質、n-3系脂肪酸、グルタミン、アルギニン、核酸、食物繊維、が挙げられます。
それぞれどのような働きがあるのか、どのように摂取するのが良いのかを説明します。

・抗酸化物質

活性酸素は体内で好中免疫栄養球やマクロファージなどから発生し、殺菌や不要なタンパク質の破壊などの役割を担う大事なものです。
しかし、細胞内で活性酸素を過剰産生されると免疫力を低下させます。
活性酸素を除去するために抗酸化物質の摂取が大切になるとされています。
活性酸素の消去には、ビタミン C やE、CoQ10、カテキン、ポリフェノールなどの抗酸化物の積極的な摂取が大切です。
また、抗酸化物質の働きを安定させるために銅、亜鉛、マンガン、セレン、鉄などのミネラルが必須となります。
抗酸化物質、ミネラルの摂取の仕方:
ビタミンCは果物類、ビタミンEは玉子/大豆/ナッツ類/未精製の穀物類、CoQ10は鯖やイワシなどの青魚/牛肉と豚肉/ナッツ類、カテキンは緑茶、ポリフェノールはビターチョコレート/コーヒー/緑茶(カテキンもポリフェノールの一種)/赤ワインなどに含まれます。
しかし、それら食材を意識して摂取するのは難しいですし、必要量も多くなります。
例えばCoQ10をイワシで摂取しようとすると20匹近く必要になります・・・。
ですので食材にプラスしてサプリメントの摂取を推奨しております。

参考文献:免疫栄養 久留米大学小児外科 田中芳明

マルチビタミンミネラルはビタミンミネラル全種類を満遍なく配合したベーシックなサプリメントとなります。
このメーカーは安価でありながら含有量の多い、筆者オススメのマルチビタミンミネラルです。

アスコルビン酸は合成されたビタミンCになります。
水溶性ビタミンは合成でも効果を発揮するとされ、安価で済むためビタミンC補給におススメです。

コエンザイムQ10はメジャーな抗酸化物質サプリメントとなります。

上記のサプリメント以外にも緑茶に含まれるカテキンも日本では安易に摂取できるためおススメします。
また、ポリフェノールの摂取としてコーヒー、緑茶、大豆の摂取をオススメします。

・n-3系脂肪酸

必須脂肪酸の多価不飽和脂肪酸は n-3 系脂肪酸と n-6 系脂肪酸との2つに分けられます。
n-3 系脂肪酸は免疫力増進、血液サラサラ効果、炎症反応抑制の働き。
n-6 系脂肪酸は免疫抑制作用、血液凝固作用、炎症反応促進の働きがあるとされています。
それぞれ身体にとって必要な働きですがn-3とn-6のバランスが必要になり、現代社会においては調理油(サラダ油など)、加工食品からn-6系脂肪酸の摂取が過多になりがちです。
n-6 系脂肪酸の摂取をなるべく抑えて、n-3系脂肪酸を積極的に摂取することを推奨しております。
n-3系脂肪酸は魚油、亜麻仁油、クルミなどに多く含まれております。
筆者は鯖水煮缶から魚油を摂取し、サプリメントからも魚油を摂取しております。

参考文献:免疫栄養 久留米大学小児外科 田中芳明

筆者の好きな鯖水煮缶で、安すぎる鯖水煮缶はすぐに飽きるので少し値が張りますが質のいいものを食べましょう笑

クリルオイルは小さなエビであるオキアミの脂質になります。
オキアミは食物連鎖の底辺に位置し、生物濃縮による水銀などの蓄積が少ない。
また、オキアミに含まれるアスタキサンチンは強力な抗酸化物質となります。

・グルタミン

グルタミンは病原体侵入時に腸細胞や免疫担当細胞の機能維持に不可欠なエネルギー源としての作用するとされております。
免疫力を高めて胃腸を守ることを期待できます。
グルタミンを多く含む食品には肉や魚、卵やチーズ、大豆や小麦粉製品などに含まれています。
バルクアップ期(筋肥大期)ではパスタを主食にするとグルタミンの摂取が捗ります。
しかし、食材からの摂取だけでは必要量摂取するのが難しいためサプリメントから摂取してみてはいかがでしょうか?

参考文献:免疫栄養 久留米大学小児外科 田中芳明

・アルギニン

アルギニンは成長ホルモンやインスリンなど種々のホルモンの分泌を促進し、またたんぱく質合成を促進させる重要なアミノ酸で免疫力にも関わってきます。
大豆、玉子、ニンニクなどに多く含まれております。

参考文献:免疫栄養 久留米大学小児外科 田中芳明

・核酸

核酸は生命活動の最も重要な部分に関与する生体成分物であり、分子量数万~数百億の高分子物質で細胞の増殖、遺伝情報の伝達、蛋白質の生合成などの役割を担います。
病原体の侵入時には粘膜の再生により多く動員されるため核酸の必要量が増加するとされております。
しかし、核酸=プリン体でもあり、痛風発作のリスクを増大させる可能性がありますので、尿酸値の高い方は摂取に気をつけてください。
ざっくりと説明すると細胞の数=核酸であり、細胞を多く含む食材に含まれていますので干し物、加熱した肉類、ウニなどの細かい魚卵などは核酸の含有量が多くなります。
核酸の摂取に関しては、材から多く摂取できますので頑張って固形物を食べることを意識すればOKです。

核酸や痛風に関しては別記事「筋トレは痛風を悪化させる!?痛風と筋トレの関係と改善策について」を参照ください。

参考文献:免疫栄養 久留米大学小児外科 田中芳明

・食物繊維

病原体の侵入時に腸粘膜が萎縮するとされています。
腸管は全身のリンパ系組織の約60%を占める免疫臓器であり、腸粘膜の萎縮は腸管免疫の低下による免疫力低下を引き起こす可能性があります。
そこで、食物繊維が腸粘膜のコンディションを保つために働き、食物繊維の摂取が重要になるのです。
食物繊維は大きく水溶性と不溶性に分けられ、不溶性食物繊維は便量を増加させて腸管の蠕動(ぜんどう)運動を活性化させ、便秘を改善さます。
主に葉物野菜、精製されていない穀物類、きのこ類などに含まれます。

一方、水溶性食物繊維は糖質やコレステロールを吸着することによりそれらの吸収を抑制し、糖尿病や高脂血症、心血管系の疾患に有効です。
主にネバネバ/サラサラした海藻類、果物、根菜類などに含まれます。

空腹を満たすための腹の足しにもなりますので、食事の際にこれらの食材をなるべく摂取しましょう。
また、サプリメントから不足しがちな水溶性食物繊維の摂取がおススメです。

参考文献:免疫栄養 久留米大学小児外科 田中芳明

適度な運動習慣

適度な運動は免疫力を高めて感染症や癌の予防に有効とされる一方、激しい運動やトレーニングは免疫力を弱めて炎症やアレルギーを助長します。
激しい運動に伴い好中球・単球が動員され活性酸素の産生が高まり、炎症反応や酸化ストレスを引き起こしますがですが、適切な栄養・休養に加えて抗酸化物質等のサプリメントの使用によりこれらの反応を制御できる可能性が示されています。
また、適度な運動習慣がストレスや感染に対する抵抗力を強化するという科学的根拠が証明されています。

肉体労働でなくデスクワークがメインの方でしたら、週2~3回の筋トレ、または趣味程度に有酸素運動をしてみると良いでしょう。

逆にハードな肉体労働や激しい運動をする方は抗酸化物質の摂取を推奨します。

参考文献:運動と免疫 鈴木克彦

睡眠時間の確保

睡眠時間と風邪のひきやすさの関係を調べた米国医師会の論文があります。

結論として平均的な睡眠時間が7時間未満の人は、睡眠時間が8時間以上の人と比べ2.94倍も風邪をひくことが分かりました。
免疫力を考慮すると1日8時間程度の睡眠を推奨します。
8時間を下回るのであればお昼寝(遅くても16時まで、30分程度までが良い)を取り入れていけると理想的です。

参考文献:‘Sleep habits and susceptibility to the common cold’ Arch Intern Med. 2009 Jan 12; 169(1): 62–67

深酒を避ける

実は、お酒を多く飲む人ほど肺炎にかかるリスクが高いという研究があり、飲酒量が増えると免疫力が下がり、肺炎にかかりやすくなると考えられます。

1日当たりのアルコール摂取量が10~20g増えるごとに、市中肺炎のリスクが8%増加する。(出典:BMJ Open. 2018; 8(8): e022344.)

このことから飲酒の頻度を抑える、一度の飲酒量を抑えることが大切になります。
たまに飲むお酒の方がありがたみを感じますし、さぞ美味しく感じることでしょう!

よく笑って心理的なストレスを減らす

笑いと免疫力を検証した研究結果があります。
その結果、精神面はもちろんのこと身体面では,痩痛媛和、内分泌系に関する好影響、血糖上昇抑制作用、さらにはNK細胞などの免疫系に関して効果があることが報告されました。
笑いという定義はあいまいにはなりますが、やはり常にイライラしているよりも笑う機会が多い方が免疫力、そして人生の幸福度も高くなるでしょう!

参考文献:健康における笑いの効果の文献学的考察 三宅 優,横山美江

まとめ

免疫とは主に自然免疫と獲得免疫に分けられ、とくに自然免疫の力を高めることが感染症予防に繋がります。

免疫力を高めるためには、
・肥満の解消
→体脂肪率は男性20%以下、女性30%以下。
ウェストは男性85㎝以下、女性90㎝以下を目安にしてダイエットに励みましょう!
・必要な栄養素の摂取
→抗酸化物質、n-3系脂肪酸、グルタミン、アルギニン、核酸、食物繊維の摂取を意識して食事管理を実施しましょう。
・適度な運動
→1週間に2~3回の筋トレを習慣化できると良いでしょう。
・睡眠時間の確保
→一日8時間程度を目安に、不足する場合はお昼寝も取り入れると良いでしょう。
・深酒を避ける
→習慣のある方は頻度や量をなるべく抑えて、節度ある飲酒を心がけましょう。
・よく笑って心理的なストレスを減らす。

これらのことが免疫力を高めるために必要になります。

筆者が免疫力を高めることを意識して摂取しているサプリメントとして、マルチビタミンミネラル、アスコルビン酸、グルタミンになります!

是非、トレーニングと並行して上記のことを実践し、免疫力を高めて感染症予防に努めていきましょう!

以上になります!

当ジムでは機能解剖学に基づいたトレーニングと栄養学に基づいた食事指導、目標達成のためのメンタルコントロールをトレーナーとマンツーマンで実施して指導致しますので、挫折なくしっかりと結果を出せていきます!
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カッコ良くボディメイク、またはスポーツパフォーマンス向上のお手伝いが出来ればと思います!
この他にも、トレーニングや食事に関する疑問や質問がありましたら、是非一度私のジムの体験トレーニングやカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
より詳細な情報、身体の使い方について指導させて頂きます。
引き続き、身体作りに必要な情報を掲載致しますのでよろしくお願い致します!

杉並区の京王井の頭線西永福、浜田山が活動拠点になります。

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「超理論超実践派トレーナー」
義田 大峰 (職業:パーソナルトレーナー兼フィットネスジム経営)

科学的根拠に沿った「無駄な辛さやリバウンド無し!」のメソッドを掲げ、500人を超えるお客様をサポート。
自身もボディメイク、パワーリフティング、空手やキックボクシングの競技で活躍する。

ワイジング株式会社 代表取締役
ワイズパーソナルジム(西永福)代表
パワーフィットスタジオZERO(浜田山)代表

日本タイ古式マッサージ協会プロセラピスト認定資格
全世界空手道連盟新極真会初段 指導員経験あり
全中部フルコンタクト空手選手権大会一般上級の部 3位
東京都パワーリフティング協会理事
2022年東京都パワーリフティング83kg級優勝
2022年東京都ベンチプレス大会83㎏級優勝

自身が120kgから70kgに減量に成功したことや、柔道、空手、パワーリフティングなどの競技経験をきっかけにフィットネス業界に入る。

RIZAP(ライザップ)株式会社に入社。
その後独立し、ワイズパーソナルジムを設立し、パーソナルトレーナーとしてボディメイクやスポーツ選手に対して指導、セミナー主催、フィットネス事業とそのコンサルティングなどを行っている。

【ワイズパーソナルジム】
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