ワイズパーソナルジム代表/パーソナルトレーナーの義田です。

握力とスポーツパフォーマンスの向上

トレーニングやスポーツを実施する中で「手が先に疲れて、胸や背中が全然鍛えられない」「スポーツをすると前腕や肘が痛くなる」という悩みを数多く聞いてきました。
握る動作は、日常生活やトレーニング、スポーツにおいて基本となります。

例えば、トレーニングでは懸垂やデットリフト、シーテッドローなど背中を鍛える引く種目は握力を消耗します。
また、野球やテニス、ゴルフなども道具を掴んで動作を行います。
ですので、いくら下半身や体幹部、腕の筋肉が強くても正しい握り方や正しい握力が弱ければ十分にパフォーマンスを発揮出来なくなってしまいます
今回は、トレーニング効果やパフォーマンスを発揮する正しい握り方と鍛え方を紹介します。

握力の種類とパフォーマンスについて

正確に握力とは何かを理解できていますか?
実は、この握力を正確に理解してトレーニングしないと、ケガをしやすくなったり、パフォーマンスがなかなか上がらなくなってします。
握力は次の3つの力に分類できます。

  1. クラッシュ力:握りつぶす力
  2. ピンチ力:指で挟む力
  3. ホールド力:ものを保持する力

この3つの力とパフォーマンスとの関係と、競技力を向上するためのトレーニングについて説明します。

クラッシュ力を使いすぎる弊害

一般的に握力というとクラッシュ力を思い浮かべる方も多いかとおもいます。
手のひら全体で包み込むようにしっかりと握る力になります。
しかし、これを鍛えすぎることによって2つの弊害が生じます。

ケガの発生

1つ目の弊害は、ケガにつながりやすくなることです。
理由:強く握る動作を繰り返すことで、前腕の筋肉を酷使し、前腕の腱の炎症につながります。
例えばテニスで、力んだ状態でラケットを振るとインパクトの衝撃が伝わりやすくなり、それが、日常的に行われると腱を痛めてしまいます(=テニス肘)。
また、日常生活においても、強くフライパンの柄を握った状態でフライパンを振ってしまっても前腕の腱の炎症につながります。

パフォーマンスの低下

2つ目は、クラッシュ力だけではうまく動作ができずパフォーマンスが低くなることです。
強く握ることによって前腕が緊張して、上腕、肩の三角筋も一緒に動かそうとします。
そうなると体幹部の筋肉の利用率が低下してしまい、力があまり発揮されません。

ピンチ力とホールド力を使うメリット

クラッシュ力だけでは力がうまく入らないことを説明しましたが、これを打破するためにホールド力とピンチ力が役立ちます。
ホールド力を駆使してものを握って動作すると、背中という大きな筋肉を使い、大きな力を発揮することができます。
具体的には広背筋や大円筋、僧帽筋、脊柱起立筋群です(引っ張る方向の角度によって使う筋肉は変わってきます)。
ピンチ力を駆使して動作をすると、押す種目において胸などの前面の筋肉を上手く使えるようになります。

このようにホールド力とピンチ力を鍛えることで大きな力が発揮できるようになるため、スポーツパフォーマンスをあげることができるのです。

ホールド力とピンチ力の鍛え方

握力(ピンチ力、ホールド力)のトレーニング

上の図のようにダンベルを指の第一関節、第二関節で持ちます。
そして指の上でダンベルを転がすように動かしていきます。
この際、強く握る必要はありません。
指先でころがしていくだけです。
これを繰り返して動作しましょう。
このダンベル動作においてはホールド力を鍛えることができます。
慣れないうちはかなりきつく感じますが、慣れると男性では40㎏、50kgでこれができるようになります。

懸垂トレーニングにおいてなるべく指先で引っ掛けるようにして実施しています。

ラットプルダウンやシーテッドロウイングなどの引く種目において、しっかりと握らずに指先を軽く引っ掛けるようにしてトレーニングを実施すると良いでしょう。

また、バーベルやダンベルにファットグリップを装着することでこのような意識をしやすくなります。
(アームカールなどの上腕二頭筋のトレーニングにおいてファットグリップを装着すると、手首を背屈させることになり前腕の筋肉をなるべく使わないようになる効果もあります)

ホールド力のこの感覚に慣れてくると引くトレーニング種目の上達も早くなり、短期的により重いものがもてるようになります。

また、以下のような「パワーグリップ」を装着することで、前腕などの疲れを気にせずにトレーニングを実施することができます。
慣れないうちは握力を補助するパワーグリップを装着するのも手段の一つです。
パワーグリップのサイズはしっかりとゴム部分が巻けるLサイズがおススメです。

ピンチ力に関してはホールド力を鍛える過程で強化されます。
押すトレーニング種目においてはしっかりと握らずに、手のひらと指先で挟む感覚で握るようにすると良いでしょう。

ベンチプレスにおいても手のひらの根本と指先で挟むようにして握っています。

これら保持するような、そして挟むような感覚で握るとトレーニングやスポーツにおいて、パフォーマンスをより発揮し、競技力の向上、筋肉の成長につながるので是非実施しましょう。

参考文献:

いかがでしたか?
この他にもトレーニングや食事に関する疑問質問ありましたら、是非一度私のジムの体験トレーニングを受けてみてはいかがでしょうか。
より詳細な情報、身体の使い方について指導させて頂きます。
引き続き、身体作りに必要な情報を掲載致します。
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「超理論超実践派トレーナー」
義田 大峰 (職業:パーソナルトレーナー兼フィットネスジム経営)

科学的根拠に沿った「無駄な辛さやリバウンド無し!」のメソッドを掲げ、500人を超えるお客様をサポート。
自身もボディメイク、パワーリフティング、空手やキックボクシングの競技で活躍する。

ワイジング株式会社 代表取締役
ワイズパーソナルジム(西永福)代表
パワーフィットスタジオZERO(浜田山)代表

日本タイ古式マッサージ協会プロセラピスト認定資格
全世界空手道連盟新極真会初段 指導員経験あり
全中部フルコンタクト空手選手権大会一般上級の部 3位
東京都パワーリフティング協会理事
2022年東京都パワーリフティング83kg級優勝
2022年東京都ベンチプレス大会83㎏級優勝

自身が120kgから70kgに減量に成功したことや、柔道、空手、パワーリフティングなどの競技経験をきっかけにフィットネス業界に入る。

RIZAP(ライザップ)株式会社に入社。
その後独立し、ワイズパーソナルジムを設立し、パーソナルトレーナーとしてボディメイクやスポーツ選手に対して指導、セミナー主催、フィットネス事業とそのコンサルティングなどを行っている。

【ワイズパーソナルジム】
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