トレーニング・スポーツにおける肩甲骨の上手な使い方について

ワイズパーソナルジム/パーソナルトレーナーの義田です。
胸や背中のエクササイズを実施したときに、肩や腕ばかりが効いてしまうことはありませんか。
また、競技で上半身を使う動作をしたときに「手や腕だけで動作しているからパワーが無い」とよく指摘されませんか。
それは、正しく肩甲骨が使えていないことが原因であることがほとんどです。

それぞれの動作に適した肩甲骨の使い方を身につけることで、エクササイズの効果や競技力の大幅な向上が望めることでしょう。
そこで、今回は、肩甲骨の動作の種類と、その動作による弊害や利点を紹介したいとおもいます。

肩甲骨の動作の種類

肩甲骨の動作は大きくわけて４つあります。

1.肩甲骨同士を離す

肩を開く動作で解剖学的には肩甲骨の外転といいます。

2.肩甲骨を寄せる

胸を張る動作で解剖学的には肩甲骨の内転といいます。

3.肩甲骨を挙げる

肩すくめる動作で解剖学的には肩甲骨の挙上といいます。

4.肩甲骨を下げる

肩を下げ、胸を張る動作で解剖学的には肩甲骨の下制といいます。
これらの４つの動作は、次に示すとおり筋肉の動きを良くしたり、邪魔したりします。

スポーツ・トレーニングの助けになる肩甲骨の動作

肩甲骨を寄せる

ベンチプレスなどの押す動作に有用です。
肩甲骨を下げて寄せると胸が伸ばされ、大胸筋の力が最大限に※発揮できます。
※筋肉が最大限の力を発揮するためには、普段よりも伸張（ストレッチ）する必要があります。
また、伸張することで筋肉がそれ以上伸ばされまいと収縮しますがこれを「伸張反射」と言います。
伸張反射は瞬発的な動作をする上で大切な反応となります。

肩甲骨同士を離す

ものを引く動作に有用です。
いったん肩甲骨同士を離して、肩甲骨を寄せながら引く動作を行うと、背中の筋肉の力を最大限発揮できます。
この際に肩をすくめずになで肩（肩甲骨を下制させる）を意識していきましょう。

スポーツ・トレーニングで弊害になる肩甲骨の動作

４つの肩甲骨の動作のなかでも、スポーツやトレーニングにおいて弊害となるのは肩甲骨の挙上です。
肩甲骨が挙上してしまうことによって起きる弊害は、挙げられるのは押す動作や引く動作で特定の筋肉しか使えなくなってしまうことです。
具体的には、押す動作では、胸の筋肉が使われず、肩や腕の筋肉しか使えなくなってしまいます。
また、引く動作においても、背中の筋肉が使われずに、肩や腕、僧帽筋の筋肉しか使えなくなってしまいます。
このため肩甲骨の挙上はスポーツや、トレーニング時にはＮＧな動作となります。
逆に肩甲骨を下制させることが大事になります。

デメリットとなる肩甲骨の挙上を防止するトレーニング

肩甲骨の挙上を防止するためには肩甲骨を下制する筋肉を鍛えることが効果的です。
家でもできるそのトレーニング種目は、リバース・プッシュアップとディップスです。
詳しいトレーニング方法↓

余談になりますが、そもそも肩甲骨が挙上しやすい人は首の後ろの僧帽筋上部、肩甲挙筋が張っている場合が多いです。
これらの筋肉は肩甲骨を下制することで伸ばされる方向に作用します。
このため、肩甲骨の挙上と逆の動きである肩甲骨を下制するために必要な筋肉を鍛えることで同時に筋肉の凝りや張りの改善にもつながります。

是非リバース・プッシュアップとディップスを実施してトレーニング効果・競技力の向上につなげましょう！

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「超理論超実践派トレーナー」
義田 大峰　（職業：パーソナルトレーナー兼フィットネスジム経営）

科学的根拠に沿った「無駄な辛さやリバウンド無し！」のメソッドを掲げ、5００人を超えるお客様をサポート。
自身もボディメイク、パワーリフティング、空手やキックボクシングの競技で活躍する。

ワイジング株式会社　代表取締役
ワイズパーソナルジム（西永福）代表
パワーフィットスタジオZERO（浜田山）代表

日本タイ古式マッサージ協会プロセラピスト認定資格
全世界空手道連盟新極真会初段 指導員経験あり
全中部フルコンタクト空手選手権大会一般上級の部 3位
東京都パワーリフティング協会理事
2022年東京都パワーリフティング83kg級優勝
2022年東京都ベンチプレス大会83㎏級優勝

自身が120kgから70kgに減量に成功したことや、柔道、空手、パワーリフティングなどの競技経験をきっかけにフィットネス業界に入る。

RIZAP（ライザップ）株式会社に入社。
その後独立し、ワイズパーソナルジムを設立し、パーソナルトレーナーとしてボディメイクやスポーツ選手に対して指導、セミナー主催、フィットネス事業とそのコンサルティングなどを行っている。

【ワイズパーソナルジム】
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